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どうも。お米です。
日本は今、急速に『円安』が進んでいると言われる状況です。
『円安』ざっくり説明すれば、他国の通貨価値が日本よりも高まった状況、逆に言えば日本の通貨価値が下がった(安くなった)状況です。
原因は、ロシアによるウクライナ侵攻が影響しているとは言われています。ただ、元々日本は『アベノミクス』により円安に誘導されてきたという経緯もあります。
もちろん利点もあるからそういった動きがあったんでしょうが、私のような中小零細企業に勤めている人間にとっての『円安』は、九十九害あって一利あるかないか、といったもの。
これについて書いてみます。
急速な『円安』

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時事通信さんの記事です。
「13日の東京外国為替市場の円相場は下落し、1ドル=126円台と、ITバブル崩壊後の2002年5月以来約20年ぶりの安値水準となった。15年6月の水準を超えて、13年に日銀の黒田東彦総裁が「異次元金融緩和」を開始して以降の安値を更新した。」
2001年9月11日のアメリカの同時多発テロがあった次の年。実際にイラク戦争が起きたのは2003年3月。日本は小泉純一郎が首相で、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)から拉致被害者が帰ってきた年。この時の日銀総裁は速水優で、2001年3月に世界初の量的金融緩和政策を行った人です。

Johnnie ShannonによるPixabayからの画像
過去の円安がどういった経緯かはわかりませんが(歴史の流れ的にはアメリカが戦争に向けて資金調達を行った結果かな?)、今回の円安はロシアのウクライナ侵攻が影響しているようです。
が、それよりも前に、そもそも政治の動きとして日本を円安にするような動きがあった(流れとしては変わっていないので未だ続いているとも言える)ことは覚えておきたいことです。いわゆる『アベノミクス』です。
アベノミクスによる円安

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『アベノミクス(安倍ノミクス)』とは、第40代アメリカ合衆国大統領ロナルド・レーガンの経済政策『レーガノミクス 』を文字った、安倍晋三が首相だった時の経済政策。三本の矢(金融政策、財政政策、成長政策)が主な内容です。
まず初めに行った大胆な金融政策(具体的には、日銀がお金を刷り国債を日銀自身が買うことにより地上のお金の供給量を増やす、年金資金をハイリスクハイリターンな金融市場に流すこと)により、日本は結果として円高から円安へ誘導されることになります。ちなみに、あと残りの矢はほぼ不発で終わっています。

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円安へ誘導した目的は、『トリクルダウン』が起こることが大前提の、輸出企業の利益を最大化するためだと思われます。あと邪推すれば、大企業をこういった形で支援することにより組織票を確保し選挙に勝ちやすくするためだと思われます。
『トリクルダウン』とは、グラスに注いだ水がグラスの容量を超えると溢れて下へ流れ出すように、輸出大企業が儲かることによりその下の中小企業に利益の雫が滴り落ちることで景気を底上げすることが目的ですが、実際にそうなったかといえば、そうはなっていない。そうなっていないから、日本の90%を占める中小企業の多くが経営に苦しんだ状態が続き、景気が上向いていないわけです(ここは意見が分かれるところです。どの情報を以て景気回復とするかによります)。

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最初はしきりにアナウンスされていた『トリクルダウン』ですが、数年経ち全くうまくいってないことが知れ渡ると同時に、権力者側が言うことはなくなりました。それまでは結果が出ていない状況を「道半ば」と言い続けていました。
こういうことはあまり残らない可能性があるので、わざわざ書いておきます。
オススメ書籍も載せておきます。
私の会社にとって円安はただただ厳しい

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円安は、輸出企業にとっては利益に繋がります。
例えば1ドル=100円の為替の時に100ドルの商品が売れたら日本円で1万円。それが1ドル=125円の為替の時に100ドルの商品が売れたら日本円で1.25万円ですから。単純に考えれば。
ただこれ、輸出企業はいいですけど、私の会社のような材料を輸入して加工して輸出企業に卸すような中小企業は、円安によって全く逆の効果が現れます。

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先ほどの例で言えば、1ドル=100円の為替の時に100ドルの材料を買ったら日本円で1万円。ですが、1ドル=125円の為替の時に100ドルの材料を買ったら日本円で1.25万円ですから。
これによって、経費がかさみ、利益が目減りします。じゃあ儲かっているであろう親会社に値上げを申請すれば?というふうに思われる方もいるかと思いますが、正直それがすんなり通れば苦労はしません。

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そもそも会社は、自社の利益の最大化が目的です。今ある利益を削って子会社へ還元するのは、それ以外に利益がある場合です。別のメリットを示せれば可能かもしれませんが、それが出来ない場合はかなり難しい。
中小企業は、そもそも薄利多売で頑張っているところが多いと思います。そんな薄い利益が円安によって削られる。そうなれば、社員の給与を上げることが出来るはずがない。
給与が上がらなければ、購買に回るお金は増えない。しかも円安で物価が上がれば、今までと同じ生活をしているのに出ていくお金が増える。そうなれば他へお金を回らなくなり、結果景気は良くならない。しかも日本は人口減少に歯止めがかかりません。
泥沼です。抜け出せません。
円安を理解するためのオススメ動画

https://pixabay.com/users/geralt-9301/
本を読むのも良いですが、最近は良い動画が多くYOUTUBEに上がっております。
何個か紹介します。
バンクアカデミーさんの動画です。お金の勉強の為良く観ています。
両学長のリベラルアーツ大学さんの動画です。良く観ています。
中田敦彦のYOUTUBE大学です。こちらも良く観ています。
まとめ

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例えば今戦争が終わって、戦争前の生活がすぐに戻ってくるとしても、今の円安が改善する可能性はかなり低い気がします。
それよりも、円安が進む、または今の円安が長い期間維持された場合、必ず上がる物価の中で給与も上がらず生活することになります。
結構な地獄です。。。
そんな中でも生きていくしかない。

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頑張っていきましょう。
ということで終わります。ありがとうございました。
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