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どうも。お米です。
私の中で、今「四国新聞」が熱いです。正確には「四国新聞の記事を巡る周辺の動き」が熱いです。
新聞といえば、対象に取材し、それを記事にすることで、購読者へ情報を届けるメディア媒体。
全国紙と呼ばれる新聞もあれば、四国新聞のように地域に根差した新聞、つまり地方紙と呼ばれる新聞もあります。
その地方紙である四国新聞のある記事にの内容に、注目が集まっています。
今日はその記事を紹介します。
四国新聞とは

https://illustimage.com/?id=544
四国新聞とは、本社を香川県に置く、いわゆる地方新聞社。香川県以外にも、東京と大阪に支社があります。
1889年(明治22年)に創刊。
代表取締役、つまり社長は平井龍司さん。そして社主(社長や会長と似たような意味)は平井温子さん。
自民党衆議院議員で、香川一区が選挙区、そして初代デジタル大臣(!)の平井卓也議員の弟が四国新聞社の社長であり、母親が社主です。自身の選挙区に、地方紙とはいえ親族が経営している新聞メディアがあることになります。今回紹介する記事は、この情報を知っているかどうかで印象が変わります。
四国新聞の注目記事

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2021年10月31日投開票の衆議院議員選挙についての記事が、なかなか興味深い内容でした。
四国新聞さんの記事です。
2021年の衆議院議員選挙、香川一区の動きについての取材記事です。
そして。
この記事と合わせて読むべき記事もあります。
文春オンラインさんの記事です。
その香川一区の選挙戦を取材した時事芸人のプチ鹿島さんの取材レポートです。
プチ鹿島さんとラッパーのダースレイダーさんが毎週金曜日に行っているYOUTUBEチャンネル内の「ヒルカラナンデス」でも、この取材時のエピソードが語られています。
この放送の後半に四国新聞さんの記事についてのコメントがあります。
放送でも語られていますが、四国新聞さんの記事には、少し説明の足りない部分があるようなので、補足説明を加えてみます。
選挙前の出来事
『高松市の高校で7~9月に世界史の授業で3年生にこの映画を見せていた。高3のうち18歳の生徒は選挙権を得ており、「政治的中立を逸脱する不適切な教材に当たる」として、県教委が教員への処分を検討する事態に発展。教育長が謝罪し、知事も不適切との認識を示した。』
『この映画』というのは、香川一区が選挙区の立憲民主党の小川淳也議員を追ったドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」のことです。

http://www.nazekimi.com/
↑映画HPより。公式HPはこちら。
![]() |
なぜ君は総理大臣になれないのか [ 小川淳也 ] 価格:3,636円 |
この映画が『政治的中立を逸脱する不適切な教材』なのかは私は観ていないのでわかりません。この記事内にも、この映画のどの部分が問題なのかは書いていません。
重要だと思うのは、この映画を見せる教員がどういった意図を持ってこの映画を生徒に見せるに至ったかだと思うんですが、『民主主義について理解を深めてもらおうと使用した』という理由のようです。自分たちの選挙区の政治家が主演している映画なら、より政治に興味を持ちやすくなるというのは、政治に興味を持ってもらうには最適ではないか、とは思います。
ただ、教育基本法にある「特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない」には抵触する恐れがあるのかもしれません。映画の内容によっては。
というかそもそも、18歳選挙権が認められた段階で、この教育基本法については見直されるべきだったのかもしれませんね。もちろん今からでも遅くはありません。
イメージ戦略

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『他の陣営は映画をイメージ戦略に使われたと感じていた。』
ドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」は、2020年に公開され、都内の映画館2館という当初の公開規模から、最終的には全国83館で公開されることになるという、少ない後ろ盾からヒットしたかなり異例の映画のようです。(Wikipedia参照。こちら。)
私は映画を観ていないのでわかりませんが、この映画には小川淳也議員の国会議員として何がしたいのかの熱意は入っているのかもしれませんが、所詮見たい人だけが見る映画。現職として実際に国政の中枢にいた平井卓也議員のほうが名前を知る機会は多いですし、実績が報道される場面も多いと思います。
香川一区の候補者は3人で、小川淳也さん、平井卓也さん、そして日本維新の会の町川順子さん。『他の陣営は映画をイメージ戦略に使われたと感じていた』というコメントを言えるのは町川順子さんのみな気がします。
平井卓也議員は、初代デジタル大臣という輝かしい経歴をお持ちですからね。
応援部隊

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『小川氏の事務所には、大島監督だけでなく、小川氏に関する著書を書いたライターらも出入り。ライターの1人は、ボランティアとして陣営の作業を手伝いながら体験記を書いていた。映画のDVDに解説文を寄せていたタレントも終盤香川に入っていた。』
「なぜ君は総理大臣になれないのか」を撮った大島新監督は、次のドキュメンタリー映画「香川一区」の撮影の為に現地入りしていたようです。応援部隊というよりは仕事では?
『小川氏に関する著書を書いたライター』とは、恐らく和田靜香さんだと思われます。「時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか?」という著書で、小川淳也議員に取材協力という形で関わってもらったそうです。特設サイトはこちら。
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時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか? 国会議員に聞いてみた。 [ 和田靜香 ] 価格:1,870円 |
『映画のDVDに解説文を寄せていたタレント』というのは、時事芸人のプチ鹿島さんです。DVDの解説文は「書かせてください!」というよりは「書いてください!」と頼まれるものだと思うので、解説文を寄せただけでは応援部隊と呼ばれるようなものではない気がします。
先ほどの文春オンラインの記事ではプチ鹿島さんは、町川順子さんの応援演説も聞いて一緒に写真も撮ってますし、平井卓也議員の好きなワニがプリントされた洋服を「ワニ大臣に会うためのマナー」として買って着ていますし、平井卓也陣営の「パレード」に参加し、最後一緒に写真も撮っています。
つまり、「応援部隊」と呼ぶのなら、香川一区すべての候補の「応援部隊」であったと言えます。
ちなみに「応援部隊」と言うのなら、平井陣営にも自民党の岸田文雄首相、麻生太郎副総裁、「なぜ君は総理大臣になれないのか」の学校視聴を不適切との認識を示した浜田恵造香川県知事からも応援を受けたと、自身のTwitterで発信しています。
正直、プチ鹿島さんよりも強力な「応援部隊」ではないでしょうか。
批判記事を書かれていた陣営

https://pixabay.com/users/geralt-9301/
『ネットなどで批判記事を書かれていた陣営らは「中立性はなく、小川氏の応援部隊であることは明らか」と話していた。』
『批判記事を書かれていた陣営』とは、平井陣営と町川陣営なんでしょうか。
この記事を読む限りでは、四国新聞が小川淳也陣営を批判しているように読めます。
むしろ平井卓也議員の国会審議中にワニの動画を観ていたことや、「徹底的に干す」という音声についてのことは書かないんですかね。
毎日新聞さんの記事。
朝日新聞さんの記事。
だとすれば、中立性がないのはむしろ四国新聞なのでは?
最後に

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映画の影響があり、小川淳也議員に良い風が吹いた、というのは確かにあるんだと思いますが、平井卓也議員の活躍がそれに足りなかった、ということはないんではないかと思います。
むしろ、自らの振る舞いによってオウンゴールを決めてしまっていたのでは?
なので、四国新聞さんがこの衆議院議員選挙のことを振り返るのなら、そういうことも書いた上で小川陣営のことも書けばよかったのに、と思います。
これでは、「平井卓也議員のマイナス面に光を当てない理由は経営者が身内だからですか?」と疑われても仕方ありません。
Photo by Jamie Haughton on Unsplash今、立憲民主党の代表選が行われています。
そこに、小川淳也議員が出馬することが決まりました。
朝日新聞さんの記事です。
もし当選して代表となれば、地元としては盛り上がるのではないかと予想出来ますので、その記事の内容がどうなるのか、もちろん落ちた場合もどうなるのか、四国新聞さんの記事に注目しようと思います。
そして、YOUTUBE番組「ヒルカラナンデス」との今後の展開にも注目していきます。
終わります。ではまた。
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