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はじめに
どうも。お米です。
先日の自民党総裁選挙により、岸田文雄氏が選ばれ、令和3年10月4日、衆参両院にて首相指名投票が行われ、岸田文雄氏が第100代目の内閣総理大臣として指名されました。
その岸田文雄内閣総理大臣による初めての記者会見が行われました。
岸田総理は、2020年9月まで自由民主党政務調査会長だったり、安倍政権下では外務大臣をしたりと、完全な中の人なわけで、今の状況の責任の一端を担っている人です。
その人が内閣総理大臣になって、一体何を言ったのかは気になるところです。
現状維持なのか、それとも変革を訴えるのか。
過去への反省なしに新しいことは出来ないと思うので、そういったことに言及するのかどうか。
初の記者会見の冒頭部分を読み込んでみます。
記者会見

https://pixabay.com/users/goranmx-168090/
2021年10月4日に行われた記者会見の全文が、首相官邸のHPに文字起こしされています。
後半は記者との質疑応答の部分があります。
今回は最初の記者会見ということで、岸田総理の考えた文章が多く入っているのかもしれませんが、菅義偉氏の記者会見冒頭部分よりもわかりやすい感じがします。もちろん初めてだからまだ誇る部分がなくて、菅義偉氏の自画自賛系に胸やけしていた分すっきりしている印象になっているだけかもしれません。
では、読み込んでみます。
丁寧な説明
『新型コロナとの闘いは続いています。私の内閣では、まず喫緊かつ最優先の課題であります新型コロナ対策、万全を期してまいります。国民に納得感を持ってもらえる丁寧な説明を行うこと、そして常に最悪の事態を想定して対応することを基本としてまいります。また、新型コロナによって大きな影響を受けておられる方々を支援するために、速やかに経済対策を策定してまいります。』
「国民に納得感を持ってもらえる丁寧な説明を行うこと」「常に最悪の事態を想定して対応すること」と言っている辺りは、前政権が受けていた批判を考慮してなのかもしれません。
ただ気になるのは、「国民に納得感を持ってもらえる丁寧な説明を行うこと」という部分。
「対策は間違っていなかったが説明が足りなかった、だから国民に納得してもらえなかった」という考え方なのもしれませんが、足りなかったのは説明だけではなく行動の部分もです。
五輪を優先することでコロナ対策が疎かになったから感染爆発したのでは?最悪の事態を想定するのなら中止したほうが良かったのでは?
岸田総理がその当時の総理だったらどういう判断をしたのかが気になります。
多様性が尊重される社会を目指す?
『若者も、また高齢者も、障害のある方も、また女性も、全ての人が生きがいを感じられる、多様性が尊重される、こうした社会を目指してまいります。』
岸田総理は多様性が尊重される社会を目指すと言っています。が。
東京新聞さんの記事です。
『(選択的夫婦別姓制度やLGBTなど性的少数者に関する法整備に)反対を明言する高市早苗氏を政調会長に据えた点で、多様性に関する施策を進める気があるか疑問』と指摘されています。
人事から見れば、言っているだけでは?
ちなみに総裁選で岸田氏を支持した安倍晋三氏(そしてその背後にいる支持団体日本会議)も、こういった動きには否定的です。高市早苗氏は安倍晋三氏と思想が同じですからね。
多様性が尊重される社会を本気で目指す気があるのか、何を言うかではなく何をやるかが大事ですので、今後の行動に注目です。
岸田流コロナ対策
岸田総理になることで、新型コロナウイルス対策はどう変わるのか。それとも変わらないのか。
力を入れる部分
『国民の皆さんの不安に応えるために、ワクチン接種、医療体制の確保、検査の拡充、こうした取組の強化』を挙げています。
少なくとも変わりがないように思いますが、ここに挙げたものをどれくらいの規模でやるかのが大事だし、その時々によってそれぞれの要素どれを強化してやるかが大事になってくると思います。
新しい顔ぶれ
『様々な事態を想定した対応策の全体像を早急に国民の皆さんにお示しすることができるよう、本日、山際大臣、そして後藤大臣、そして堀内大臣、この3大臣に指示を出しました。』
首相官邸のHPです。
それぞれ、山際大志郎経済再生担当大臣、後藤茂之厚生労働大臣、堀内詔子ワクチン接種推進担当大臣ですかね。分科会の尾身茂会長は入ってないんですね。
少なくても菅政権下で1年やってきた人を再起用するという方法もあったと思いますが、そうはしなかった。経験よりも新しい顔を選んだということでしょうか。ちなみに、決して前任者がイイと言っているわけではありません。
ボトルネック
『これまでの対応を徹底的に分析し、何が危機対応のボトルネックになっていたのかを検証してまいります。その内容を踏まえ、緊急時における人流抑制や病床確保のための法整備、また危機管理の司令塔機能の強化など、危機対応を抜本的に強化してまいります。』
読む限り、過去の検証、反省の元、対策を打ち出すという風に読めます。
是非、どの部分が良くなかったのか、そしてそれをどうやって変えるのか、その結果どうなるのかを、示していただきたいです。
岸田流経済対策
岸田総理はご自身の経済政策にかなり自信があるのか、かなりの部分経済対策に充てられています。
『私が目指すのは、新しい資本主義の実現です。成長と分配の好循環と、コロナ後の新しい社会の開拓、これがコンセプトです。』
『新しい資本主義を実現していく車の両輪は、成長戦略と分配戦略です。』
あんまよくわかりませんので、読んでみます。
成長戦略
成長戦略として、4つのことを掲げています。
1.科学技術立国の実現
2.デジタル田園都市国家構想
3.経済安全保障
4.人生100年時代の不安解消
科学技術立国ってなんだろ?デジタル田園都市国家は地方と都市の差を埋めることが目的のようですが、これから人口が減っていく日本で地方に住むのって、農業やる以外はどれくらい現実的なのかわかりません。経済安全保障、人口が減って賃金が減って経済がしぼんでいってる日本が世界からどの程度相手にされるのか。勤労者皆保険って何?
読みましたが、私にはよくわかりません。ぜひお読みください。
分配戦略
分配戦略も、4つのことを掲げています。
1.働く人への分配機能の強化
2.中間層の拡大、少子化政策
3.公的価格の在り方の抜本的な見直し
4.財政の単年度主義の弊害是正
働く人への分配機能の強化って、散々否定されているいわゆるトリクルダウンですか?中間層の所得拡大の為に国が分配機能を強化する?一旦集めないと分配出来ない、となると増税するって話ですか?医療従事者、保育士等の給与は上げて欲しいです。大学病院で働く人は通常の医療行為をしているのに学び人の為非常に少ない報酬で働かせれていると聞いたことがあります。財政の単年度主義は本当に良くないので改善してほしいです。
こちらは支持できるものもあれば、そうではないものもあります。
岸田流外交・安全保障
安倍政権下では外務大臣だった岸田総理。3つに分けて説明しています。
1.自由、民主主義、人権、法の支配といった普遍的な価値を守り抜く覚悟
2.我が国の平和と安定を守り抜く覚悟
3.地球規模の課題に向き合い、人類に貢献し、国際社会を主導する覚悟
覚悟という言葉が多いですね。
人権を守るのなら、選択的夫婦別姓や同性婚、入管の対応を改善して欲しいです。我が国の平和と安定を守り抜くのなら、「ミサイル防衛能力を含む、防衛力や海上保安能力の強化」等、武器を揃える一辺倒ではなく平和的外交に力を入れて欲しい。中国や韓国との軋轢を無くす努力をして欲しい。被爆地広島出身の総理大臣として、核兵器禁止条約への参加をして欲しい。
このすべて、岸田総理の支えである安倍晋三氏がやってこなかったこと、またはやろうとしなかったことです。もしかしたら安倍晋三氏を裏切る行為になるかもしれないことを、岸田総理は出来るんでしょうか。
選挙日程
『イの一番に国民の皆様に、この岸田にお任せいただけるのかどうか、この御判断を頂き、可能であるならば国民の信任を背景に信頼と共感の政治を全面的に動かしていきたいと考えます。以上のように考え、私は可能な限り早い時期に総選挙を行うことを決意いたしました。』
すべて自身の、政権与党の都合ですね。
野党の臨時国会を開いてほしいという声を無視し続け、総裁選後やっと開いたと思ったら早期解散。もっと早く開いていれば、『一刻も早く大型で思い切ったコロナ対策、そして経済対策』について話し合うことができたはず。それをしてこなかった、するための手配を拒んだのは政権与党です。
『選挙事務の準備期間が非常に短いため、コロナワクチンの接種に御尽力いただいている自治体の皆様には御負担をお掛けいたしますが』と謎の断りを入れてますが、そう思うのならギリギリまでやれば?
まとめ

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ということで読み込んでみました。
結局は選挙で勝ったらやろうかな、というものばかりなようで、岸田総理最初の支持率がご祝儀相場のわりには思ったよりも低いと言われているだけあるな、という感じです。
NHKさんの記事です。
多くの人は気づいているんだと思います。岸田総理の裏にいる安倍晋三氏の影に。
私は期待していません。
ではまた。
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