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はじめに
どうも。お米です。
人を引っ張る立場というのは、傍から見て思っている以上に大変です。
周りの様々な意見を総合的に判断して、決定する。
決定することが出来る代わりに、その結果の責任を負うのがリーダーの務めです。
それが内閣総理大臣ともなると、求められる結果の責任は、時に人の生死が関わるようなものもあります。
正直、責任の取り方ってそんなに選択肢ないですよね。
今回、菅義偉首相が自民党総裁選に出馬することを断念したそうなので、それについて思うことを書いてみます。
菅首相 自民党総裁選への出馬断念

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日本の第99代内閣総理大臣の菅義偉さんが、次の自民党総裁選に出馬しないということです。
つまり、菅内閣が終焉を迎えます。
この前までは総裁選出る気だった
つい先日、「総裁選に出るのは当然」として出馬への意欲を示したり、党の役員人事を刷新すると発表していました。
それが自民党の臨時役員会で出馬を断念すると発表、その後ぶら下がり会見が行われ、一方的に2分ほど喋ってから「詳しくは来週記者会見を」と言い質問は受け付けず引っ込んでしまいました。
辞める理由
ここまでの流れ、出馬断念の理由を多くの方が「選挙に勝てない」「支持率の低下」「先日の横浜市長選を始めとする選挙連敗」「心が折れた」等言われています。ちなみに本人だけが「新型コロナ対策に専念したい」と言ってます。
「新型コロナ対策に専念したい」と言いつつ今までは総理を続けてきたのに、今度は「新型コロナ対策に専念したい」として総理を辞める、ということですよね。普通に考えればそれは理由になるのか?都合のいいように解釈変更してないか?と思いますが。
総裁選は新型コロナ対策の負担になるという言葉を信じれば、これから総裁選に出て自民党総裁、そして内閣総理大臣になる人は総裁選という負担を背負った上で出てくることになるわけで、そんなに重い(らしい)負担を背負った方がこの毎日のように命を落とす人が出ている新型コロナ対策にすぐ取り掛かることが出来るのか?という疑問も出てきます。
レームダック
よく、辞めると決まった人間の言うことを聞く人間は少ないので、辞めるまで何も実現出来ないで終わる、なんて言われます。いわゆる「レームダック」というやつです。
今菅首相が辞めるまでにやろうとしている新型コロナ対策が何なのかわかりませんが、ただ時間が経つのを待つのみになると思います。いや、そうならないようにして欲しいんですが。
どうせやめるならやって欲しいこと

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私からすると、結局何がしたかったのかわからない菅義偉氏。
どうせ辞めるのなら、今のうちにやって欲しいことがあるんです。
学術会議任命拒否問題の解決
やっぱり、この問題は外せません。
学術会議会員候補者の任命拒否は、菅首相が初めて行った「仕事」と言えると思います。
任命拒否された人たちが理由を聞いても答えてくれないという、意味の分からない状態です。
そもそも学術会議会員の任命拒否は、学術会議法に定められた会員数が任命拒否をしたことによって少ない状態になっている、つまり法律違反の状態です。
首相になった人が初めてやったことが「法律違反」で、しかも理由も明かされていません。
菅首相自身の行ったことですので、この法律違反状態をすぐにでも解消してほしいものです。
原発再稼働と処理水放出問題
運転開始から40年を超えた高浜原子力発電所を再稼働させるとのことです。
原発の運転寿命は原則40年。「老朽原発」とも呼ばれます。
ルールとして、例外的に運転期間を20年延ばすことが出来るようですが(なぜ20年?)、私は原則に従い廃炉にするべきだと思います。
本当に動かしたいのなら、そのルールを作った政府がきちんと説明すべきです。
そして、原発処理水の海洋放出容認。
「他国でもやっている」のはわかっていますが、通常の処理水とは違い量が多いです。
なにせ核燃料がメルトダウンして未だに確認も取れていない状態で、それに直接触れた地下水は常にたまり続けています。地下水は雨が降って増えたりと、天気がコントロールできないように、地下水もコントロール不能です。つまり増え続けます。
「増え続けてキリがないから処理したうえで海洋放出」もわかるんですが、やはりこれも政府のしっかりとした説明が必要です。
沖縄辺野古基地建設問題
これはこれで語ることが多い問題ではありますが、辺野古に基地を作ることを安倍政権で官房長官を務めていた頃から推進してきた菅義偉氏。
もうすでに建設工事により自然が破壊されてはいますが(サンゴの移植問題とか酷い)、軟弱地盤問題等当初の形での建設が出来ないことは明らかですので、一旦白紙に戻すべきです。
ワクチンと一緒で普天間基地返還問題の解決に対して「辺野古が唯一の解決策」と言い、沖縄の民意を踏みにじり続けてきた責任は重いと思います。
名古屋入管問題
何度見てもこの黒塗り文書は酷い。
せめて黒塗りではない文書を出させ、しっかりと責任を認め、遺族と向き合う姿勢を示して欲しいです。
これは、国家権力による殺人に近い行為だと思います。
まとめ

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ひとつ大事だなぁと思うことを書くとすれば、「辞めたからといって終わりじゃない」ということです。
そもそも菅義偉氏は次の衆院選で選挙に勝てるのか?という問題もありますが、いずれにしても総理だった期間に起こったこと、起こしたことの責任は問われ続けるべきだと思います。
では、問われた責任に対して何をすればいいのか?職を辞めた人間が職を辞める以外に何かあるのか?
それは、向き合い続け、関わり続けることだけが、責任を取ることが出来る真摯な姿勢です。
「新型コロナ対策に専念」というのなら、それに関わり続ける。
そもそも何がしたくて総理大臣になったのか?という疑問が常に付きまとっている菅義偉氏ですけど。
ということで。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
では。
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