
Photo by pixpoetry on Unsplash
はじめに
どうも。お米です。
緊急事態宣言、私が住む東京都また延長です。
そして、菅義偉首相が総理大臣の職を辞することが決まってから初の記者会見です。
緊急事態宣言の延長は、まぁ予想されていたことですし、そもそも12日で終わりにするといったこと自体が根拠なしの意味不明だったわけですが、菅首相が辞めるにあたりどんなことを言うのかは気になっていました。
さて、反省するのか、それとも自画自賛するのか。
読みこむまでもなく、後者でした。
それについて書きます。
記者会見(冒頭部分)

Photo by Andrew Medhat on Unsplash
2021年9月9日木曜日に行われた記者会見です。
いつも通り、首相官邸で文字起こしされています。
読んでいて、気が抜ける気分になりますが、読み込んでみます。
緊急事態宣言延長&解除
『19の都道府県の緊急事態宣言の延長を決定いたしました。期間は今月30日までとし、宮城県、岡山県の宣言は解除します。』
延長する地域と、緊急事態宣言を解除してまん延防止等重点措置に切り替わるところ、まん延防止等重点措置を解除されるところがあるようです。
確かに、全国的に新規陽性判明者は減りつつあるようです。東京も同じように減っています。これが宣言による効果なのか、それとも違った要因によるものなのか。よくわからないようです。
先日、ラジオ「大竹まことゴールデンラジオ」に出演した呼吸器内科医の倉持仁先生がおっしゃっていたことですが、「確かに新規感染者は減っているが、こういう時は新しい変異株の発生を疑っている」と。
↑こちらで聴けます。
恐ろしいことですが、デルタ株だけが敵ではありません。
例え表現
『私自身が内閣総理大臣に就任して1年がたちますが、この間、正に新型コロナとの闘いに明け暮れた日々でした。国民の命と暮らしを守る、この一心で走り続けてきました。』
『新型コロナという見えない敵との闘いは、暗いトンネルの中を一歩一歩手探りで進んでいくことにも似た、極めて困難なものでありました。救急車の音を聞けば、必要な医療が届いているのか、飲食店や観光業の皆さんのなりわいや暮らしは大丈夫か、そうした不安を何度も感じてきました。』
まぁ、本人が書いているわけではないんでしょうが、なんか世の中の切迫感と異なっているように感じます。言葉に酔っている感じ。
『国民にとって最善の道はどれなのか、担当閣僚とも議論を尽くし、決断してきました』と言ってますが、もしそれが本当に国民にとって最善の道であったなら、政権の支持率は高かったはずです。
つまり、これは自画自賛と言えます。
ワクチンは効く
『デルタ株による感染拡大の中でも、2回接種を済ませた方の感染は、接種していない方の13分の1でした。最も重症化リスクの高い高齢者の約9割が2回接種を終えたこともあり、その重症者、死亡者数は極めて少なくなってきています。』
これは事実そうなんでしょうが、海外ではそれをすり抜けて感染する「ブレークスルー感染」が指摘されています。デルタ株には効いたけど、他の変異株には効かない可能性があります。そして、それが疑われる変異株は日本に既に入ってきていることが確認されています。
菅義偉さんが首相じゃなくなったこれからも続く問題です。
1日100万回接種
『1日100万回接種の目標を非現実的と疑問視する人もいましたが、ワクチン接種加速化の取組は間違いではなかった、そのように信じております。』
確かに1日100万回接種が叶った日もありますが、そうじゃない日もあります。それが現実です。
誰もワクチン接種加速化を『間違い』と否定した人はいないと思うんですが、これは今の政治家によくある「見えない敵を作って、それに打ち勝った証とすることで自身の成果を作り出す」やつですかね。
減ってるが収束はしていない
『足元の感染はようやく減少傾向にありますが、収束にはいまだ至っておりません。こうした中で、自民党総裁選挙が始まろうとしております。~中略~やはり新型コロナ対策に専念すべきと思い、総裁選挙には出馬しないと判断いたしました。』
ずっと思っていますが、収束していないから総裁選に出ない、というのはどういうことなんでしょうか。むしろ今総裁選に出ずに首相の座を誰かに譲ることのほうが無責任なのでは?
一議員として出来ることよりも、内閣総理大臣として出来ることのほうが選択肢としては多いはずで、にもかかわらずそれを続けない、続けるという選択肢を選ばないことのほうが問題なのではないでしょうか。
見えてきた課題
『これまでの一連の対応を通じ、感染症対策に関する様々な問題が浮き彫りになりました。病床や医療関係者の確保に時間がかかる、治療薬やワクチンの治験や承認が遅く、海外よりも遅れてしまう、緊急時でも厚労省を始め省庁間の縦割りや、国と自治体の壁があって柔軟な対応が難しい、こうした課題を整理してまいります。』
もう残り少ない任期で整理出来る課題なんでしょうか。ならこの内閣総理大臣であった一年ほどの間にやるべきでしょう。それをせずに辞めるのは逃げなのでは?
自画自賛の嵐
後半は自画自賛の嵐です。
ただ、そのどれもが成果としてはイマイチだったり、国民からすれば成果とは言えないことだったり、むしろCOVID-19の感染拡大と無関係とは言いづらいことだったりします。
気になったところを抜粋します。
携帯料金値下げ
携帯料金値下げは確かにされました。それは今の時代となっては必需品と言える通信料の負担が軽減されたことで、家計の負担は減ったと言えます。
ただ、それによって携帯会社各社の利益は減ることになり、そこに勤める人員の削減等、影響がこれからどんどん現れてくることになるでしょう。
そもそも、国が民間企業の経営に対してアレコレ言うこと自体どうなんだ?という疑問があります。
共産主義の国じゃないんだから。
最低賃金の底上げ
『最低賃金は全国1,000円を目指して取り組み、過去最高の上げ幅を実現し、930円となりました』と、自分でも言っています。目標には届いていません。
日本は先進国で唯一と言っていい、賃金が上がらない、むしろ下がり続けている国です。
実際は1000円でも足りないくらいです。上げ幅は重要とは言えません。
まるで成果のように言ってますが、そもそも目標に達していない時点で成果ではありません。
ALPS処理水
『ALPS処理水についても、安全性の確保と風評対策を前提に海洋放出を判断しました』と言ってますが、こんなニュースもあります。
安全性が確保できているとは言えないのでは。
それともこんな重大な問題知らないのかな。
国民投票法
『憲法改正を進める第一歩となる国民投票法も、成立させることができました。』
国民は憲法改正を望んでいません。それを望んでいるのは自民党の支持基盤である団体です。
国民の望んでいないことをわざわざコロナ禍に決めたことに「他にやることあっただろ」とツッコミを入れるべきです。
東京オリンピック・パラリンピック
これについて、大会自体は確かに終わりましたが、問題はこの後です。
多くの赤字を出したことも、この為に作った設備の維持費も、そしてちゃんとした経費が国民に示されるのか、色々問題があります。
そして、COVID-19の感染拡大と無関係と言うには難しいということで、開催自体が正しい判断だったのかも問われるべきです。
光は見えていなかった
『全てをやり切るには1年は余りにも短い時間でありましたが、子供や若者、国民の皆さんが安心と希望を持てる未来のために、道筋を示すことができたのではないかと、このように思っております。』
こちらも自画自賛ではありますが、前回の「光は見えはじめている」みたいな表現ではなく、「道筋」になりましたね。
「1年は余りにも短い時間」と言ってますが、続けないという選択をして短い時間にしたのはあなた自身なんですよとは言いたい。
まとめ

Photo by Giulia May on Unsplash
これが最後の会見になるのかはわかりませんが、自画自賛してくるとは。。。
マジで現実が見えてないのかと、改めてガッカリしてしまいますが、まだ終わりではありません。
残りの任期、そして一議員としてどうCOVID-19と向き合うのか、しっかり見ていかねばなと思います。
ということで。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
では。
コメント