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【菅首相記者会見】総理任期最後の記者会見&緊急事態宣言全面解除話2(質疑応答読み込み)

なんとなく時事話
Photo by mauro mora on Unsplash

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はじめに

どうも。お米です。

前回に続いて菅義偉首相最後の記者会見について書いていこうと思います。

冒頭部分は菅首相が一方的に喋るだけで、だからこそ自慢話が出てきてしまうわけですが、質疑応答ではそれを助長させるような質問をしているのでは?と疑いたくなるメディアや、そうではなく厳しい質問をしているメディアも見受けられて、読み込むのは非常に面白いです。

それに真正面から答えない、答えたい部分にしか答えないのは相変わらずです。

では書きます。

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記者会見(質疑応答)

https://pixabay.com/users/goranmx-168090/

2021年9月28日に記者会見が行われました。

今回も首相官邸のHPに全文文字起こしされています。

では、読み込んでみます。

なぜ病床の確保が進まなかったのか&第6波について

幹事社、日本テレビさんの質問です。

前回の会見でも総理は医療提供体制の確保ができなかったことが反省点だと述べられましたけれども、今日、最後の会見ですので、なぜこれまで病床の確保が進まなかったのか、その原因と改善すべき点について率直に自らのお考えをお答えください。

これに対して菅首相は、『いざというときにすぐにそういう医療チームの体制で病床や人材を確保するというのは、常日頃からそうした体制で取り組んでいないとなかなか現場は難しい』と言っています。

確かに人材の確保は容易ではないと思いますが、病床については野戦病院方式で増やすことはできたはずです。そして野戦病院は、広いフロアにベットを並べて多くの人数を少ない人員で管理することができる方式ですので、やろうと思えばやれたはず。ただ、その広いフロアを作れそうな建物を五輪に使ってしまったんですよねぇ。五輪をやめて自宅放置者を野戦病院に収容出来ていれば、助かった命があったんじゃないかと思うと非常にやるせない気持ちになります。

つまり、判断ミスじゃないの?と思うわけです。

あと、第6波について菅首相は、『第6波が来ても、今回今度はワクチンを打っていますから状況はかなり違うと思いますけれども』と言っています。

確かに以前よりもワクチン接種率が高いのでそれが関係してくるとは思いますが、ブレイクスルー感染があるので、人流が増えれば感染者が増えるというこの傾向は変わらないと思います。第6波こそは自宅放置死が出ないようにしていただきたいです。

ちなみに第5波の感染爆発の原因、分科会の尾身会長は五輪は原因だと考えていないようです。

けっ。

行政の手が届かない?

幹事社、読売新聞さんの質問です。

在任中は、この新型コロナ対策に加えて、デジタル政策や子供対策に注力されてこられたと思うのですが、特に重視していきたい政策テーマは何でしょうか。

これに対して菅首相は、色々過去の「仕事」について語っています。この中で気になったのは、『このコロナ禍の中にあって、自殺相談だとか、あるいは子供食堂だとか、そうした行政の手が届かないところをNPOの皆さんに行っていただいていますから』と言っています。

行政の手が届かない、と言ってますけど、認識したなら届けるべきなんじゃないですか?NPOに任せるでいいの?NPOは「公助」よりも「共助」に近い感じします。

このあたりも菅首相ならでは、自民党ならではですかね。

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ここ以降は幹事社ではないメディアの質問です。

入国許可をもらえるのは有名な人のみ?

RADIO FRANCEさんの質問です。

水際対策について質問させていただきます。1年半前から多くの外国人の留学生は日本に来られなくて、入国の許可をもらえません。感染拡大を防ぐために水際対策の必要性は誰でも分かりますが、その間に芸能人や多くのスポーツ選手らが入国できました。なぜ留学生の入国を認めませんか。いつから留学生は入国できるようになるのでしょうか。

これに対して菅首相は、『留学生の入国についても、国内におけるワクチン接種の進展や国内外の感染状況を踏まえながら、前向きに検討していきたいと思っています』と答えています。

留学生の入国は認めないけど五輪選手は認めたこのギャップについて質問しているんだと思うんですが、そうは考えていないようです。しかも答えを見る限り、国内のワクチン接種や海外の感染状況を重視しているようで、留学生のワクチン接種には言及されていません。それともフリーランスの方に対する答えは答えが定まらないんでしょうか。

留学生のワクチン接種に触れると、五輪選手との違いが強調されてしまうからかもしれませんが。

前の会見での質問に対するのアンサー

フリーランスの大川興業総裁の質問です。総裁から(自民党)総裁への質問。

今でも知的障害者施設のワクチン接種の現場を訪れておりまして、親御さんが2回接種を打ったとしても、まだブースター接種、3回目があれば、その施設でお子様に会えるという現状を考えているのですが、まだ3回目の接種を、例えば福祉従事者、親御さん、家族に優先的にこの接種が打たせてもらえるのだろうかと。今の時点で、実を申しますと、いまだに利用者さんの接種が、若いということで接種券が届かず打てないという現状があります。

前回の会見で、知的障害者施設の現状について改善を促す要望をしていました。

これに対して菅首相は、『調査させていただきました』として、『結果として、8月末時点での入所者について、9割の施設で1回目の接種が、約7割の施設で2回目の接種が完了しているという、そういう状況でした。そこの従事者については、9割の施設で1回目の接種、8割の施設で2回目の接種が終了しているということでしたので、そこは他と比較して遜色(そんしょく)がないというか、多い状況だと思います。いずれにしろ、そうしたことも十分配慮しながら、対応はさせていただきたいと思います』と答えています。

質問して、次の会見で調べて答えるって形は、タイムスパンとしては長いなとも思いますが、イイことな気がします。限られた時間の会見じゃなければ。調べたんなら事前に発表しておけばいい、とも思います。

あと、ここでは更問いというか、総裁と総裁のやり取りが普通に行われています。全部の質問にやって欲しいものです。

北朝鮮問題は放置にしか見えない

フジテレビさんの質問です。

北朝鮮による日本人拉致問題が解決されていないことに関して、横田早紀江さんが先日、絶望感に近いむなしさを感じるとコメントされていますが、今、この御家族の思いをどのように受け止めておられますでしょうか。

これに対して菅首相は、『総理大臣として大変申し訳なく、じくじたる思いですけれども、いろいろな対応をしてきていることは、事実です』と言っていますが、具体的にはよくわかりませんし、結果も出ていないので評価のしようが無いです。

根回しなし結論ありき

ラジオ日本さんの質問です。

1日100万回を決断した、どういう判断で政治決断されたのか、お尋ねします。

これに対して菅首相は、『7月一杯までに65歳以上の人を優先して接種することになったときに、逆算した場合、1日に100万を超えないとなかなか7月一杯にはできない状況でした』と言っています。

なぜ7月いっぱいなのかまでは答えていませんね。

そういう発言をしたのはよかったのですけれども、その後が大変で』と、根回し無しの結論ありきだったことを、(私からすれば)ぶっちゃけています。普通に考えれば間違ったやり方ですけど、本人は気づいていない可能性がありますので、そうなるとぶっちゃけではないのかもしれませんが。

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臨時国会の召集について

朝日新聞さんの質問です。

とても大事な質問ですので、全文載せさせていただきます。

臨時国会の召集についてお伺いします。野党は7月16日に憲法53条に基づいて臨時国会を召集してコロナ対応などの審議を求めていましたが、菅内閣が決めた召集日は10月4日でした。自民党の憲法改正草案では、要求から召集まで20日以内とされています。今日の議運委でも、総理は与党と相談しながら対応と答弁されていましたけれども、総理は自民党の総裁でもあります。憲法上の義務として指示を出せばよかったのだと思いますが、なぜなかなか速やかに召集を指示できなかったのか。あと、専門家からは憲法違反との指摘が出ていますが、そうした指摘をどう受け止めていますでしょうか。

これに対して菅首相は、『今日の国会での質問にもありましたけれども、召集については、これは政府が決めるわけですけれども、党と相談をしながら様々な政治日程の中で相談をして決めさせていただきます。そういう中で10月の4日ですか、召集を決定しているということです。

質問にもある通り、自民党の憲法改正草案には「要求から召集まで20日以内」となっています。

にも関わらず、菅政権は野党からの要求に応じず、自民党総裁選挙が終わってから臨時国会を召集することを決めました。何度も書いてますが、自民党総裁選挙は自民党の都合ですので、自分たちの都合で現行憲法を無視していることになります。

今の憲法では、「ただちに応じる」とは書いてありますが日数は明記されていないので、それを菅政権利用しているわけです。(ちなみに安倍政権もそれを利用してきました)

専門家から憲法違反だと言われるのは当然ですが、記者の更問い『憲法違反ということについては』に菅首相は『そこはないと聞いています』と、誰に聞いたんだかはわかりませんが答えています。

もちろんそれが「誰」かを明らかにすれば、その人の責任問題になるんでしょうから言えないのは当然ですが。

憲法を守らない政府、公権力を、国民は本当に恐れなくてはいけないんですが、そうは思ってない人が多いんでしょう。だから未だに自民党が政権を担っているんでしょう。

恐い世の中です。

まん延防止等重点措置じゃないのに時短営業要請は営業の自由の侵害?

最後の質問。フリーランスの江川紹子さんの質問です。

先ほどのお話で気になるのが、飲食やイベントの制限について段階的に緩和するとおっしゃいました。それは多分、リバウンドを避けるためには必要なことだとは思うのです。であれば、まん延防止等重点措置の方に一回移行することはお考えにならなかったのかということです。そして、今のように全面解除にしちゃうと、やはり営業の自由とかというのは憲法に保障された財産権の一部というのもあると思うので、やはりそういったものを要請という形で、この制約するのはいかがなものかということについても御意見を伺えればと思います。

つまり、法的根拠なく自由を侵害していないか?ということです。

これについて菅首相は、『まん延防止等重点措置をどうしてもというところは、結果的に無かったと報告を受けています』『今の法律の中でも要請はできると思っています』と答えています。

どうしてもというところは結果的に無かった」というの、恐い言い方ですね。あったけど、大きな声で改めて聞き直したら無くなった、みたいな。

そしてここから分科会尾身茂会長が菅首相に代わって法的な部分まで説明しています。

せめて法的な部分は菅首相がやるべきだと思うんですが、どちらかと言えば尾身会長のほうが理解なさっているのかもしれません。

悔しくないのか?

おわり

これまでの記者会見追ってきて、菅義偉氏って喋り苦手なんですかね?単にお疲れなのかもしれませんが。

そして尾身会長のが喋るの上手だな、というのが感想ですね。

何はともあれ菅義偉さんお疲れ様でした!さようなら!

ではまた。

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