はじめに
どうも。お米です。
10月1日、全国に出されている緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が解除されました。
全国的にCOVID-19の新規感染判明者が減り、それに伴い医療のひっ迫も和らぎ、基準を下回ったからなんでしょう。それだけとも言えなさそうですが。
それに伴い、菅義偉首相最後の記者会見が行われました。
毎回文字起こしされているので読み込んだり、動画をチェックしているので、今回も読み込んでみます。
記者会見(冒頭部分)

https://pixabay.com/users/goranmx-168090/
2021年9月28日に記者会見が行われました。
今回も首相官邸のHPに全文文字起こしされています。
自画自賛に聞こえる部分があるのは、自分を良く見せたい、というのと、政権与党の悪い印象にならないよう和らげるためもあるのでしょう。それがあんまり過ぎると、現状が見えていないお花畑な主張になってしまいますので注意が必要だと思いますが、今回はどうでしょうか。
では、読み込んでみます。
緊急事態宣言からまん防に移行せずに解除
『現在の状況は先般、専門家から示された宣言解除の基準を満たしており、解除を判断いたしました。これまでに御協力いただいた全ての皆様方に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。その上で、ウイルスへの高い警戒は保ちながら、飲食などの制限については段階的に緩和することといたします。』
緊急事態宣言からまん延防止等重点措置に移行することなく解除という形は今まで例が無いと思うので、普通に考えて疑問です。しかも、解除すると言った割には「段階的緩和」として飲食店の時短営業の要請があったりして、じゃあそれまん延防止等重点措置じゃないの?
これは先日私のブログにも書きましたが、愛知県知事が事務方から「まん延防止等重点措置を県のほうから国に要請するのはやめてほしいと言われおりますので、これ以上は言えない」という証言が報道1930というテレビ番組で流れました。
加藤官房長官
⇒現時点で宣言が解除された場合に、まん延防止措置を適応して欲しいという具体的な要望は(県などから)出ていない。大村愛知県知事
⇒まん延防止措置を県のほうから国に要請するのはやめてほしいと言われている。
(報道1930) pic.twitter.com/WI9A8gCgjU— あらかわ (@kazu10233147) September 27, 2021
つまり、緊急事態宣言からまん延防止等重点措置への移行が無かったのは、各都道府県知事へ要請するなと誰かに言われているから、ということになります。
何故そこまで一斉解除にこだわったのか?菅義偉氏の退陣との関係は?覚えておいたほうがいいものだと思います。
自宅療養者という表現
『病床の利用率は、全ての都道府県において50パーセントを下回り、重症者は9月初めをピークに減少傾向にあります。一時は全国で13万人を超えた自宅療養者も3万人となり、なお減り続けております。現在の状況は先般、専門家から示された宣言解除の基準を満たしており、解除を判断いたしました。』
自宅療養者、まだ3万人もいるんですね。病床利用率が減ったのなら、自宅療養者を入院させてあげたいものです。
そもそも自宅で医療と呼べる対応が受けられていない人を「療養者」と呼ぶことには違和感があります。「放置」だと言葉が強いかもしれませんが、実情に則した表現は「放置」のほうでしょう。
こういうの、第2次安倍政権以降顕著な「言葉のすり替え」と言うんだと思います。
寄付に頼る医療体制の整備
『私がお会いした在宅医療のチームは、勤務医の方々が交替で訪問診療に当たり、クラウドファンディングや企業の寄附も活用して、献身的に活動されておられました。』
「クラウドファンディングや企業の寄附も活用」する前に、政府からお金を出せる法案を作るべきです。
民間の頑張りに甘えて政治が極力頑張らないようにする。
これが菅義偉氏が言う「自助・共助・公助」というやつでしょうか。何故か公助は最後。
それを自身の首相任期最後の会見に「良いこと」みたいに表現しているのが恐ろしいところです。
検査体制は整えない
『昨日から抗原検査キットを薬局で購入できるようにしました。体調が気になる場合には自ら検査を行い、医療機関の受診につなげていただきたいと思います。』
海外では抗原検査よりも精度の高いPCR検査を「いつでも・無料で・何度でも」出来るように整備している国が、ワクチンに頼ることなくCOVID-19を抑え込むことが出来ています。多くの先進国では検査といえばPCR検査です。
私は政府がお金を出して検査の拡充を率先して行うことが望ましいと思っております。収入に関係なく気兼ねなく検査することで感染拡大を未然に防ぐのと、今後またCOVID-19じゃない感染症が流行する事態へ備えるために仕組み作りをするためです。
ただ、菅義偉氏は「公助」を最後に持ってくる人ですので期待は出来ませんでしたが、次の首相はやってくれるのでしょうか。菅義偉氏は自民党の考え方から逸脱した考え方はしない人物ですので、自民党が政権を担っている間は期待は出来ません。
ワクチン3回目接種について
『3回目の接種も見据え、既に2億回分の契約を結んであります。2回目の接種からおおむね8か月以上後との審議会の意見を踏まえ、年内にも3回目接種が開始できるよう、準備を進めます。』
先進国では、COVID-19ワクチンの自国民への3回目接種は一旦控え、発展途上国等まだワクチン接種の進んでいない国を優先させる動きもあるようです。
自国優先ではなく、人道優先。自国が収まればいいではなく、世界的収束が本当の安全と考える姿勢。
日本の首相からそういう声が聞こえないのは寂しい限りです。
ブレイクスルー感染がある中での緩和
『ワクチン接種によって社会全体の感染予防効果が高まり、感染者数も大きく減少してきたことで、ようやく社会経済活動の正常化が見えてきました。私自身がお約束してきた安心とにぎわいのある日常の回復に向けて、段階的に制限の解除を進めてまいります。』
ワクチンを2度接種しても感染する、いわゆる「ブレイクスルー感染」が知られてきましたが、そんな中で経済を気にしつつやるべきことは何なのか。かなり難しい問題ですが、過去と全く同じ生活が出来るようになるまではまだ時間がかかるかもしれません。
段階的に制限を緩和するのもいいですが、第6波が来ることを本当に恐れるのなら、今やるべきことは検査の拡充、医療体制の充実だと思います。
本当は臨時国会を開いて法整備をし、次起こった場合に備えることが大切だと思います。しかし、臨時国会は開くけどすぐに解散し衆議院選挙になりそうなので、しっかりとした法整備の為の時間はないのかもしれません。
自画自賛TIME
今回も自画自賛に時間を割いています。
今回の首相官邸の書き起こしを見ても約4分の1くらいが自画自賛です。
ご自身の中では「頑張った」ようなのですが、お花畑じゃない?どうでしょうか。
その頑張りが国民に伝わらないから、支持率が下がったんじゃないですかね。
伝わらないからなのか、それとも頑張り方が違ったのかは、しっかり客観的に評価してもらいたいです。
少子高齢化は国難
『日本は今、正に正念場にあると思います。国難と言うべき少子高齢化、激変する安全保障環境、更に新型コロナによってデジタル化の遅れなどの課題も浮き彫りになりました。日本の未来のためには成長を実現し、国民の食いぶちを作っていかなければならない、痛みを伴う改革であってもしっかりと説明し実現していくことがますます重要となってまいります。』
少子高齢化が国難と言いながら、何年放置してきているのか。
高齢化というのは、全人口から考えたバランスの話なので、問題は少子化なんだろうと思います。
内閣府では少子化社会は1970年代半ば以降から続く問題のようです。
今は2021年なので、50年弱くらい少子化社会が続いていることになります。
その間自民党政権は何年あったんでしょう。
今も続いているんだとすれば、その間政権を長く担っていた党の責任では?
まとめ

Photo by John Cameron on Unsplash
今回は冒頭部分だけ見ていきました。
次は質疑応答部分を見たいと思います。
ではまた。
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