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はじめに
どうも。お米です。
衆議院選挙戦が始まりました。
毎回大切なんですが、当然今回の選挙も大切なものです。もしかしたら大切さの度合いとしては近年最も高いものかもしれません。
ただ、SNSでは盛り上がりのようなものが見て取れますが、テレビではNHKで各党の代表者を呼んだ番組やるくらいで、投票日に投票が終わったら選挙番組をやるそうです。
本当なら、投票の為に必要な情報をテレビで得られたらいいのにな、と思うんですが選挙前にはあまりやられていません。
これは、2014年11月の衆議院選挙時、自民党がNHKと民放テレビ局に対して、選挙報道の「公平中立、公正」を求める要望書を送ったことと関係があるようです。
それについて書いてみます。
VOICE PROJECT 投票はあなたの声
その前に紹介したいものが。
YOUTUBEやSNS上では投票を呼び掛けるものを見ることがあり、特に「お!」と思ったのは、俳優たちが投票を呼び掛ける動画でした。
『VOICE PROJECT 投票はあなたの声』というチャンネルで観ることができます。
衆議院議員選挙の公示日である本日、動画の別バージョンを公開します。
あなたの声を、12日後、10月31日の投票日に届けてください。
投票日に行けないかたは、明日からはじまる期日前投票を。
空いていることが多いので、すぐにカンタンに投票できます。#わたしも投票します https://t.co/ZjVL8HVgsI pic.twitter.com/aqAjP6eu3E— VOICE PROJECT 投票はあなたの声 (@tohyo_koe) October 19, 2021
TWITTERも稼働しています。
そして、記事にもなっています。
熊本日日新聞さんの記事です。
日本の芸能界では政治的発言は控えるべきという決まりがあるようです(いわゆる暗黙の了解なのかもしれませんが)。それを打破するようなもの、というには大袈裟かもしれませんが、初めの一歩という感じでしょうか。
ちなみにアメリカでは、俳優がどこの党を支持するというのを表明するし、選挙応援なんかにも俳優が自ら進んで参加するようです。むしろ、そういう態度をはっきり示さないとおかしい、くらいの感じなようで、日本とはずいぶん違います。
こういう俳優の行動から、アメリカには民主主義が根付いていると考えることが出来ますが、その逆、日本ではまだ民主主義とは何かがまだ根付いていない、自身が損をしない為に気持ちを忍ばせる事なかれ主義が蔓延しているというふうに考えることが出来ます。
こういう行動は「公平中立ならびに公正」からは逸脱している、と考えることが出来ますが、そもそも中立とは?公正とは?という疑問が浮かびます。
中立とは

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中立とは、『偏りが無い状態。対立が存在する際に、そのどちらにも与しない第三者の立場のことである。』とWikipediaには出てきます。
では、政治において中立とはどういう状態なのか。
教育キーワード集というサイトです。
政治的中立は、教育現場で言われていることのようです。
教育では守られるべきもの、かもしれません。まだ知識の少ない子供達に教師の思う正しさ、国家の思う正しさを押し付けるような偏った政治観を植え付けるのは良くないことですからね。
(この考え方、恐らく第二次世界大戦の反省をもとに見直されたものだと思われます。Wikipediaに教育改革というページがあり、『第二次世界大戦終了後、日本ではアメリカ(GHQ)の指令に従い、学制改革が行われた』とあります。)
ただ、アメリカでは政治についての授業があるようで、先生が自身の支持政党や考え方を明らかにした上で、必ず子供達を話合わせて一緒に考えるということです。いわゆる右の意見と左の意見を出し、子供達を均等に配置し(ここでは子供の思想は反映しない)、自らの意見として逆の立場とディベートさせるようです。
こういうアメリカの取り組み、とても良いことだと思います。
そもそも中立とは、あっちとこっちがある、認識していることが前提です。つまり、中立とは相対的なものです。教えない、触れさせないというのは、中立とは程遠い行為です。
例として出したアメリカの教育は、中立を知るためのもの、というよりは、立場の違いを理解するためのものだと思われますが、こういった行為を経験することで中立を知ることが出来ると思われます。
メディアにおける「公平中立ならびに公正」とは

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DIAMOND ONLINEさんの記事です。ラジオパーソナリティーの荻上チキさんの寄稿です。
そもそも「中立」と「公正」は違うということで、自民党が求めた「公平中立ならびに公正」自体が間違っていると指摘されています。
メディアが目指すべきは「公正」のみである、と。
メディアが選挙番組を選挙期間中にやらないという判断は、『「中立」と「公正」もよくわからんからだったらやらなきゃよくね?』というかなり「事なかれ主義」な判断からきているのでは。
つまり、自民党がどういうつもりか、メディアどう思っているか関係なく、メディアは圧力に屈しているとみることが出来ます。
まとめ

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事なかれ主義はなかなか厄介です。
それを打ち破ったVOICE PROJECTはやはり称賛できるものだと感じます。
ただ、(NHK以外の)テレビという影響力の大きいものがやらないという選択肢を取っているのは、結構良くないことです。
視聴率が取れない?スポンサーが付かない?このあたりが本音なのかもしれませんが、そもそもの「メディアの役割」をお忘れか?
ということで終わります。
ではまた。
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